COLUMNワインコラム

  • 教えてワイン先生
  • 謎解き座談会

Wine column 01

教えてワイン先生

ワイン上手になるための「いろは」

ワインって、なんだか難しそうと尻込みしている「ビギナーさん」はいませんか?

大丈夫、ワインは決して気難しいものではありません。

でも、知れば知るほどその奥深い魅力を堪能できる、というのも事実です。

じゃあ、何を知っておけば、ワインをもっと楽しめるんだろう?

そんなビギナーさんのための「ワイン上手になるコツ」を、ソムリエ・聖子先生に教えてもらいました。

1ぴったりのワインに出会うために相談上手になろう!

● ビギナーさんこそ専門店へ。ワインのプロを頼ろう。

酒販店はもちろん、スーパーやコンビニでも気軽に買えるワイン。棚にたくさんのワインが並んでいると「何を基準に選んだらいいの?」と迷ってしまいますよね。「甘口/辛口」「重い(フルボディ)/軽い(ライトボディ)」などの表示があっても、いまいちピンとこなかったり…。

そんなとき頼りになるのが、知識豊富なスタッフのいる専門店です。
「ワイン知識がないから、何を伝えたらいいかわからない」「難しいことを言われたらどうしよう…」など敷居が高く感じるかもしれませんが、全然そんなことはありません!むしろ、ビギナーさんのワイン選びこそ、私たちプロの腕の見せ所なんです。

● ワイン選びのポイントは「シチュエーション」

私たちがワインを選ぶとき、まず参考にするのは「シチュエーション」。
例えば、「家で気軽に飲みたい」「パーティーに持参したい」「目上の人への贈り物にしたい」など、気分やシーンに似合うワインをセレクトします。
そういう点で、洋服やお花選びにちょっと似ているかも。

産地や品種といった知識は必ずしも必要ではありません。
誰と、どんな雰囲気で飲みたいか。それがイメージできていれば「ぴったりのワイン」に出会う確率はぐんと高くなります。
また、具体的なシチュエーションでなく「華やかなもの」「しっとり落ち着きのある感じ」といったイメージでもOK。ちょっと難易度は上がりますが、選ぶののが楽しそう(笑)

あ、それから予算も大事!
安くていいものもたくさんありますから、気兼ねなく相談してくださいね。

One more step!

「おいしい」と思ったワインは記録しておく。
名前やぶどうの品種、国や産地などを覚えておくと、好みのワインの傾向がわかり、ワイン選びが失敗しにくくなりますよ。

2出会ったワインを、よりおいしく味わい上手になろう!

● ワインのおいしさは、空気に触れることで「開く」

酒「大きなグラスに少しだけワインを注ぎ、くるくると回す」
そうやってワインを味わう人を、どこかのバーやレストラン、あるいは映画などで目にしたことがあると思います。
この、くるくる回すしぐさは「スワリング」とも呼ばれます。いかにも「ワイン通」っぽい振る舞いですが、ちゃんと理由があるんですよ。

ワインは空気に触れると酸化が進み、香りや味わいが変化します。
私たちはよく「ワインが開く」と表現しますが、まさに栓を開けた瞬間から、ボトルに閉じ込められていた芳醇な風味がふわりと開いていくのです。
つまり「スワリング」は、グラスの中で酸化を促し、ワインの変化を楽しむ作法。「ただカッコつけている」というわけではありません(笑)。

● 味わい上手になるなら、ワイングラスはマスト!

空気に触れることで「開く」ワインは、グラス選びも重要なポイントです。
例えば、赤ワインによく使われるのは、ボウル(膨らみ)が大きいタイプ。空気に触れるスペースが広い分、奥行きのある味わいを引き出すことができます。
それよりも少しスリムなタイプは、白ワイン向き。フレッシュな風味を楽しむのに適しているといえます。
また、飲み口の厚みによっても味わいは変化。一般的には、薄いほどダイレクトに伝わるとわれています。

ワインとグラスの関係はとても密接なもの。「ふだんあまり飲まないから」と、タンブラーなどでワインを飲んでいる人もいますが、もったいない! 「たまに飲むワイン」だからこそ、ぜひワイングラスで味わってみてください。ワインの世界が劇的に広がると思いますよ。

One more step!

グラスにワインを注ぐときは、ボウルの膨らみより数センチ下までがベター。グラスの中に香りが留まり、よりふくよかな味わいを楽しむことができます。

3ワインの飲み頃をおうちでキープ育て上手になろう!

● 「揺らさない」「涼しく暗い場所に保管」が基本

ボトルに詰められてからもゆっくりと熟成を続けるワイン。保管の仕方よってより芳醇にもなるし、逆に劣化してしまうこともあります。
お店で選んだものだったり、頂き物だったり。せっかく出会ったワインですから、栓を開けるそのときまで、おいしく育てたいですよね。
かといって、ワインセラーを用意するのも…。
まずは、すぐにできる「保存の基本2つ」をしっかり抑えましょう。

①冷暗所におく

ワインは光に弱く、特に日光は変質のもと。温度の高いところ、温度差の激しい場所も苦手です。
赤ワインなら12~13℃ぐらいで保管するのが理想。食品庫やクローゼットの奥などがおすすめです。
白ワインとロゼワインは、少し低めで7~10℃ぐらい。冷蔵庫の野菜室がベターです。

②揺らさない

振動は化学変化を招き変質の原因に。お店で購入し持ち帰るときも、必要以上に揺らさないように意識しましょう。

上記2つを守るだけで、ワインの保管状態はだいぶ違います。ただし、半年以上の保存には向きません。また冷蔵庫も、温度と湿度が低すぎるため長期保存は避けた方が無難。なるべく数ヶ月以内においしく頂きましょう。

One more step!

ワインは空気に触れることで風味が開きますが、その後も酸化が進むことで徐々に香りや味が劣化していきます。栓を開けたらその日のうちに飲みきるのがベストですが、残った場合も2〜3日で飲みきるようにしましょう。

Seiko Hirayamaソムリエ:平山 聖子

岩手県盛岡市出身。
料理講師を経てソムリエ資格取得。ハウスウエディングの会社でレストランやブライダルでのお料理とお酒にかかわり、その後盛岡市内の一軒家フレンチレストランのソムリエを務める。 日本女性による国際ワインコンペティションのSAKURAアワード審査員、市内の専門学校で講師としてワインやサービスの授業を担当。

  • 教えてワイン先生
  • 謎解き座談会

ABOUT

山田酒店について

view more

SHOPS

販売店紹介

view more

FOR BUSINESS

飲食店様お取引について

view more